葬儀には、多くのマナーがあります。その中のご焼香には、戸惑う人もいます。何かルールがあるのは、遠目でも理解できます。しかし、現状において、何をしていたのかと問うような、無粋もできません。見よう見まねで、行っていくことになります。
特に、外国人には馴染みが薄いので、一緒に来ていたら、前もって教えてあげておくと、相手も安心してご焼香ができます。物の考え方を逆転していけば、これらの心情をよく理解できます。自分が海外に移住して、現地の葬儀に参加するとしたら、戸惑いを感じないはずがありません。
もしも、戸惑っている人がいたら、そっと教えてあげるようにします。日本は、わからないことをそっと訪ねるのを嫌う傾向があります。きちんと、準備を整えて、尋ねてくるのが当然とするフシです。これも、やがては廃れていくかもしれません。
葬儀のご焼香につきましては、宗派によって若干やりかたが違うのでしょうがいつも思うことはお線香をあげるにしても、抹香をあげるにしても形ばかりで故人への追悼の気持ちがあまり感じられないことです。宗派の違いはともかく、もうすこし気持ちが入るようなお焼香のやりかたは無いものでしょうか。
お坊さんがお経を唱え始めて恐らく時間としては半分くらいのところで喪主のお焼香から始まりご遺族・ご親族の皆さま、そして指名焼香、弔電の読み上げ、そして一般弔問客のお焼香といった順序で進むのが通常であるような気がします。
順序としても少々考えねばならないことがあり少ない弔問客であれば待たされる時間も短いでしょうが300名ほどになると意外と疲れます。並んで順番を待つことがお焼香のような気がして、故人を偲ぶとかご冥福をお祈りするとか、ご遺族の方々へのお悔やみの気持ちが薄れてしまいそうになります。
形式だけの葬儀でのお焼香もそろそろ時代の流れに沿って変えていかなければなりません。決してお亡くなりになられた方を軽視することでは無くこころのこもった葬儀にしたいと考えます。